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ごっちゃBOX!!■くるり『ブレーメン BREMEN』---壮大な命の巡りを描ききった傑作

#001 くるり『ブレーメン BREMEN』
---壮大な命の巡りを描ききった傑作

 僕は普段「くるり」というバンドの曲は聞かない。

 「iTunesMusicStore」で「赤い電車」という曲を購入したことはあったが、くるり自体にはそれほど興味は無かった。だから、「ウィーンでレコーディングされた」という新しいアルバムにはたしかに興味はあったけれど、まぁ、聞いた途端にハマっちゃうほどの衝撃みたいなものは特別期待していなかった。くるりの最新アルバム『ワルツを踊れ Tanz Walzer』は、クラシック・ミュージックから色濃く影響を受けているとされる。たしかに音楽的には、自由奔放な転調やストリングス楽器の多用など、クラシックからの影響が素人の僕でも判別できるほどではあるが、それ以上になにか大きなものをこのアルバムはクラシック音楽から感じ取ったのではないか、とすら思えた。アルバム全体も実に様々な音楽が並んでいて、それこそまさに「音楽の都」を観光しているような錯覚を覚えたほどで、面白かった。けれども、・・・このアルバムは二曲目にヤラれた。ヤラれすぎた。正に、年に数曲聴けるか聴けないかの大傑作がこのアルバムには眠っていた。印象的なインスト曲の次に始まる、このアルバムの実質的なオープニング・ナンバー、「ブレーメン」だ。

 この曲はいわゆる"物語形式"になっている。BUMPに近いというよりは、むしろウラニーノ寄りな構成だ。哀しさと暖かさを内包したこの曲の物語は、古くから語り継がれてきたヨーロッパの童話などを彷彿とさせる。

 「ブレーメン」は、イントロから圧倒的な世界観で聴く者を圧倒する。どこかで聴いたことがあるような、憂愁を誘いつつも明るく暖かなメロディがヘッドフォン(またはスピーカー)から次第に心の奥へと迫ってくる。やがてヴォーカルが入る。そこで描かれているのは、中世・近世ヨーロッパを彷彿とさせる古き良き街の風景だ。だが、そのまま平和~な気持ちで耳を傾けていると、・・・いきなり物語に訪れた理不尽な悲劇に驚かされるだろう。哀しみの唄、なのだが、音楽は依然として包み込むような暖かさだ。ここで初めて、この曲はただ暖かいのではなく「どんな悲劇をも包み込むような、普遍性としての暖かさ」を抱いているのだと確信させられる。概念だけならば簡単だが、・・・この曲は実際にそういった暖かさを持ち合わせているのだ。そこが計り知れないほどに大きい。憂愁を誘う、忘れかけていたような、ホッとする暖かさ。・・・さながら、イジめられてぐちゃぐちゃに涙して、家へ帰りついて泣きついた、暖かな母の胸の中のような。

 少年が死んだ後も、街は何も変わらない。相変わらず楽隊はメロディを奏で、夕暮れは揺ぎ無く訪れる。小屋はやがて朽ち果て、新たな命の肥やしとなる。大気は動き、雨が降る。降り注いだ雨は花に恵みを与え、ばらは咲き、そしてまた枯れる。枯れた花はまた新たな命の肥やしとなっていく―――。落雷は、タロットカードなどでは「突然訪れる悲劇」や「運命」を象徴するものだ。どうしようもない自然の摂理。少年の理不尽な死は、誰のせいでもない。ただ"運"が悪かっただけなのだ。それでも・・・命は巡って行く、少年すら取り込んで、自然のサイクルは終わりなく繰り返され、陽は沈んでまた昇って、人間の営みはまた新たな街の灯を点しだす。この自然の壮大な、しかし普遍的な物語を鮮やかに描き出した、・・・それこそが「ブレーメン」という曲なのだと思う。

 全ての悲劇も、自然の前には無力だ。自然は万物を、暖かく、優しく包み込む。ただ嬉しい悲しいではない、この命の喜び(JUBILEE)を、太古から人間は音楽にしてきた。だが僕も含め、近年そういった曲はめっきり聴かなくなったように思う。それを現代において、日本のとあるロックバンドが再び汲み上げ、そして奏でた。・・・これだけでも、この曲が傑作たる所以には申し分ないと思う。情景的な描写、哀しさと暖かさと壮大さに触れる見事な歌詞構成、情緒的な物語、そして疾走する暖かなメロディ―――。極めて完成度の高い曲だ。ぜひ、ぜひ、聴いてみていただきい。この曲を聴くためだけでもこのアルバムを入手するべきだ。この曲は、世間一般のアルバム1枚分以上の価値がある。壮大な命をめぐる旅路、言葉にならない暖かな感動を、ぜひ貴方にも感じ取っていただきたい。久々に"傑作!"とはっきり断言できる一品だ。


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